もちもちモチーフ
現代数学に関するノート(PDF)の保管所です。
被覆空間のGalois理論
19 Pages
ある空間を何重にも覆うような位相空間のことを,その空間の被覆空間と呼びます.X がある程度よい空間ならば,Xの被覆空間全体はXの内在的な情報である「基本群」により統制されます.本稿ではこの理論を証明付きで紹介します.
有限群のコホモロジー
21 Pages
群のコホモロジーは群の Abel 群への作用を調べる強力な道具で,代数では特にGalois群の作用を調 べるためによく用いられます.本稿では最も基本的な有限群のコホモロジーの理論を紹介します.
Galois降下
6 Pages
体上の代数は有限次Galois拡大体をテンソルすると情報が落ち,構造が単純になります.このとき失われる情報を「Galois群の半線形作用」という形で適切に補うと,もとの代数を復元する操作ができます.これをGalois降下といいます.本稿の前半ではGalois降下の主定理を示し,後半ではそれをGaloisコホモロジーに応用します.
Brauer群
14 Pages
中心的単純環とは体上の代数の中である意味最も単純な構造を持つものの一群です.体K上の中心的単純環全体をある同値関係で割った集合はKのBrauer群と呼ばれるAbel群をなしますが,実はこれはKの内部構造を深く反映しています.本稿ではこのBrauer群の基本的な性質を紹介します.
Skolem-Mahler-Lechの定理
2 Pages
線形漸化式を満たす有理数列に対し,その値が0か否かのパターンは十分先で周期的になることが知られています.本稿ではこの定理をp進解析を用いて示します.